立ち上げは女子中学生。~熊本の株式会社「氷川のぎろっちょ」~

みなさんは地域活性化と言うとどのようなことを思い浮かべますか?

「この地域は人が減っているから観光で人を呼び込むべきだ」

「農業が後継者不足だから新規就農者を受け入れるべきだ」

こんな声がよく聞かれます。確かに、どれもその通りだと思います。しかし、提案するだけではなく、実際に株式会社を立ち上げて行動している若者がいるんです!

その名も「株式会社・氷川のぎろっちょ」。

きっかけはまちの課題探究。

熊本県・氷川町にて熊日宮原販売センターが運営する小中高生を対象とした「子ども記者クラブ」。

記事・作文・小論文の書き方や流通の学習会、
農業や商業のプログラム体験をしています。

そんな中、まちの課題探求・解決コースが2016年から活動をスタート。

女子中学生5人が課題の中から、耕作放棄地を減らすことに決定。

その解決のためになんと「氷川のぎろっちょ」という株式会社を立ち上げてしまったそう。

川の流れに流されないぎろっちょのように、周りの意見に流されない。

株式会社にした理由は、大人の信頼を得て資金を募りやすくし、
『中学生女子の覚悟』を表すため。

「ぎろっちょ」とは、ハゼ科のヨシノボリという魚のことで、
熊日宮原販売センターと子ども記者クラブのマスコットです。

大きな目とお腹にある吸盤が特徴で、
ぎろっちょの目のように広く地域を見渡す目を持ち、
吸盤を使って川の流れに逆らって泳ぐ様子から、
周りの意見に流されない人を育てるという意味があります。

そんな株式会社「氷川のぎろっちょ」が手掛ける事業がこちら。

耕作放棄地解決のための5つの事業

1.切るモン、刈るモン、まかせるモン・草刈り部
~耕作放棄地の草刈り

2.作物おもさん、夢おもさん、いろんなもんば作るモン・農業部
~農産物の栽培と販売

3.いろんな人ば応援するモン・地域づくり部
~地域活性化のためのコンサルティング

4.むぞらしかもんば作るモン・ものづくり部
~オリジナル商品の開発と販売

5.社会で必要とさるる人財ば育てるモン・ひとづくり部
~学習プログラムの開発と人財育成

何度でも失敗して、何度でも真剣にやってみる。

行政に要望したり大人に任せてはいられない。
次代を担う私たちが立ち上がって、後輩たちの育成も行いながら、
草刈り事業や農産物の研究を行い、新規就農者の育成をする。

株式会社「氷川のぎろっちょ」はそんな若者の覚悟のある想いで運営されています。

ただ会社を立ち上げる以上、成功続きではありません。

1年目は高校受験が重なって事業がとん挫したり、2年目に試験栽培したスダチはシカや虫などに食べられたとのこと。

それでも彼らは「いろんな人の期待を裏切るわけにはいかない」と前を向きます。

株式会社を立ち上げ、乗り越えるという山を越えてきた若者たち。

1つ1つの失敗は彼らにとってはこれからいくつも越えていく、そんな山々の1つにすぎないのかもしれません。

僕も社会人になってもうすぐ1か月。「ぎろっちょ」のように逆境に流されず前に進んでいきたいと思います。

▼株式会社「氷川のぎろっちょ」のサイトはこちら

https://kumanichi-miyahara.net/giro/

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まーきち

4月より北海道で暮らす兵庫県尼崎市出身の新卒1年目。 3度の飯よりコーヒーとスイーツと人を愛し、「縁と癒し」をテーマに生きる。兵庫県丹波篠山市の限界集落で人のあたたかさに触れ、キャリアツアーや日本酒×農業イベントの企画、地域のお祭りのお手伝いなど楽しい活動を手がける。 人好きな性格を活かして悩む人の聴きスパート×癒しストになることが目標。
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この記事を書いた人

4月より北海道で暮らす兵庫県尼崎市出身の新卒1年目。
3度の飯よりコーヒーとスイーツと人を愛し、「縁と癒し」をテーマに生きる。兵庫県丹波篠山市の限界集落で人のあたたかさに触れ、キャリアツアーや日本酒×農業イベントの企画、地域のお祭りのお手伝いなど楽しい活動を手がける。
人好きな性格を活かして悩む人の聴きスパート×癒しストになることが目標。

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